新型コロナウイルスは映画の風景を大きく変えました。全国の映画館が休館を余儀なくされ、たとえ再開しても、以前のように多くの観客が肩を並べ安心して映画を見るには、まだまだ時間がかかるでしょう。この状況が長く続けば、映画館も配給会社も製作者も閉館や廃業ということになりかねないのです。では、どのようにこの難局を乗り越えれば?
そんな時に、想田和弘監督と配給会社・東風さんが「仮設の映画館」という新しい取り組みを始めるというニュースを読みました。インターネット上の「仮設の映画館」で、その鑑賞料金を「本物の映画館」の興行収入と同じく、それぞれの劇場と配給会社に分配するというアイデアが素晴らしいと思い、弊社はチベットのソンタルジャ監督の『巡礼の約束』とマレーシアのヤスミン・アフマド監督の『タレンタイム 〜優しい歌』で参加することにしました。 「仮設の映画館」はデジタル配信です。詳しくは公式サイトをご覧ください。
いまや大手の格安見放題配信パックが世にあふれる中、配信で1800円という鑑賞料金を高いと感じる人もいるかもしれません。ですが、この難局を乗り越えるために、映画とミニシアター映画館と独立系配給会社への観客の応援の力をお借りしたいのです。
映画を「等身大より大きく見えるスクリーン」で見る喜び。1日も早く、その喜びを取り戻したいと思いますが、まずは「今」を乗り越えなければ、将来的にその映画の喜びが消えてしまうかもしれません。みなさん、今はぜひ「仮設の映画館」で映画をご覧ください。そして本物の映画館へ行けるようになったら、ぜひ映画館のスクリーンで以前よりもっと映画を楽しんでください。応援よろしくお願いします。
どの映画館でご覧になりますか?